詩『梅雨の戻りと夏に吸い込まれた彼女』

『梅雨の戻りと夏に吸い込まれた彼女』
警報を鳴らしたのは私
彼女の手を引く
彼女を吸い込んだのは夏
それは途方もなく莫大な季節
こちらでは雨が降っている
梅雨の戻り
でも彼女はここにいない
それがあの子の望みだとして
わたしは
まだ夏はこないよ
と告げる
彼女は
今日も暑いね
と笑った
あとがき
2022の夏は不思議でした。夏になったかと思ったら、梅雨の戻り。でも夏は謎の力を持った季節。夏に吸い込まれる女の子もどこかにいるんじゃないかなって思っています。

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お月見文庫|月見珈詩

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